顔汗がひどい。
男性も女性も顔汗は頭痛の種です。
プレゼンをしているときや結婚式のスピーチのときなど緊張すると顔汗がひどい状態になり、資料も汗でにじんで読みにくくなります。
また、男性ホルモンや病気が左右していることもあります。
暑くもないのに滝のように流れる汗を止める方法を知って爽やかな気分になりましょう。

男性の顔汗のひどい症状を止めるには~自分で止める

一般に汗をかくのは、熱くなった時で温熱発汗する時です。
それは、自然な汗で、体温を下げるために必要なさようです。
それ以外に精神的な発汗や生活習慣による発汗、運動不足やホルモンバランスの乱れによる発汗などがあります。
顔汗がひどい男性は、メイク崩れの心配はないですが、営業や人前で話す仕事、工場の仕事など困る場面が沢山あります。

大きい血管を冷やし熱を顔から逃がす

温熱性発汗の場合は、首の後ろにある太い血管を冷やすことで、冷えた熱が体に回るので顔汗を抑えることができます。
ハンドタオルに保冷剤をいれてまき、それを首に当てるとか、ペットボトルで冷やすなど応急手当として即効性があります。

首以外にわきや左鎖骨下や顔を冷やすとす―っと汗がひいていきます。
また、手足を温めることで汗腺の働きを活発にすると、顔だけから出ていた汗が手足からも出るようになるので顔汗が抑えられます。

半側発汗の現象で汗を止める

身体の一部分を圧迫すると、その周りの汗が減って反対側から汗が出るようになることを半側発汗といいます。
それは、皮膚圧反射ともいわれていて、交感神経が刺激されて汗を出にくくする方法です。
舞妓さんや芸者さんが高い位置に帯を締めるのは、白塗りした顔に汗をかかないようにする方法です。

つまり、半側発汗の現象を利用して圧迫された部分は汗をかきやすく、顔や頭には汗をかきにくくするためです。
帯を締める位置には汗を抑える屋翳や大包というツボがあります。

大包は、右の手の平を左胸に当てて手の真ん中が乳首が来るようにして、中指と薬指が当たるところで、屋翳は親指が当たるとところで反対側も同じです。
手の平を広げて腕を組んで抑えると両方のツボを押さえられます。

肉食や脂肪中心の食事や刺激物を避ける

肉食や脂肪の多い食事は、身体にエネルギーを与え、ますます汗を出すようになります。
よく男性の脂ぎった人という表現をしますが、脂肪分の多い肉が好きな人は肉食を控えて魚料理や大豆たんぱく質を多くとるように心がけると汗を抑えることができます。
豆類やアボガドは良質のタンパク質で汗を抑える効果があります。

刺激物が多い食事は発汗を促します。
例えば、辛いカレーライスや韓国料理、タイ料理など、スパイスがきいた料理を食べると汗を出しやすくなります。
外出前や外出時は刺激物は控えるようにしましょう。

適度な運動をする

運動すると、体が熱くなり汗が出やすくなります。
これは、温熱性発汗ですが、この場合はエクリン腺から汗が出るので汗はサラサラしています。
身体全体の汗腺を活発にして汗が出るので、顔汗が抑えられます。
顔汗がひどい男性の症状は、身体を動かさない仕事をしている人でクーラーの中にいる時間が多いと、体の汗が眠ってしまい、顔の汗腺だけが活発に動くのでダラダラと顔汗が出るのです。

体を動かすことで休眠しているエクリン腺を活発にして、顔以外の部分から汗を出やすくすることで顔汗を抑えることができます。
特に、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は酸素を体全体に運ぶのでおすすめです。

フェノールスルホン酸亜鉛を使用している制汗剤がおすすめ

制汗剤には塩化アルミニウムの成分が含まれている制汗剤がありますが、顔汗には医師の処方のもとに使用しないと荒れてしまうことがあります。
顔専用に作られている制汗剤で、フェノールスルホン酸亜鉛を試用している制汗剤は、顔の肌に膜を張るのではなくて、顔汗に吸着して汗の流れを止めるものなので、べたべたした顔汗が流れず、さらっとしています。

敏感肌の人にもおすすめの商品はサラフェプラスです。
サラフェプラスは、汗の流れを止めるので敏感肌の人にも使用していただけます。
汗は皮膚についている常在菌と一緒になって嫌なにおいを発生しますが、汗が流れないので嫌な臭いも発生しません。

ニキビ予防や保湿、美白、引き締め効果があるエイジツエキス、抗酸化作用がある大豆エキス、消炎、抗菌、引き締め、美白等の効果があるオウゴンエキスなどの肌を整える成分がたっぷり入っている制汗剤なので、ニキビが出来やすく皮脂の分泌が多い人にも効果があります。

使用は、洗顔後や日中の顔の汗を抑えた後などに塗ると効果があります。
朝のひげ剃り巻けの炎症を抑えることもできるので、利用価値が高い制汗剤です。

男性の顔汗のひどい症状を止めるには~病院で治療する

顔汗がひどい症状は、病気が原因であるン場合もあるので、それが6か月以上続いて、1週間に1度以上熱くないのに顔汗がひどい症状ならば、一度受診することも考慮した方がいいでしょう。
顔汗が多い病気には、男性の更年期障害や自律神経失調症、甲状腺機能亢進症(女性が多い)、多汗症、結核、褐色細胞腫などがあります。

汗がひどい状態が続き、ほかの体の症状もあるなら多汗症専門外来や皮膚科、内科できちっと検査をすることをおすすめします。
思わぬ病気が隠れていることもあります。
一般に汗を抑制するための治療は皮膚科や多汗症専門外来、美容皮膚科などで治療をうけることができます。

塩化アルミニウム外用による治療

塩化アルミニウムは、汗腺内の水分と反応すると、水酸化アルミチウムという物質に変化します。
それが皮膚のケラチンと一緒になって汗腺にふたをして汗を出にくくする働きがあります。
殺菌効果があり、臭いもでなくなります。
塩化アルミニウムは、顔などの敏感な部分に使用するときは、肌荒れがおきる場合があるので精製水で薄めるなど医師の処方に従って使用する必要があります。

洗顔後、肌を清潔にして塗り、その後ドライヤーや扇風機なので乾かします。
翌朝に水や石鹸で軽く洗い流してもフタをした部分だけが残るので汗を抑制する効果があります。
それを3種間ほど繰り返すことで汗が出にくくなります。
効果がない時は医師と相談の上、液剤を濃くします。

抗コリン剤や漢方薬の服用

汗は交感神経から分泌されるアセチルコリンという伝達物質により汗が出るので、その働きを抑制する抗コリン剤を服用することで汗が止まります。
ただ、顔汗だけでなく、体全体の汗も止まるので体に熱を持っても汗で下げることができなくなるので、服用は医師の処方のもとで行うことが安心です。

漢方薬は体質に合わせて処方されて、徐々に効果が現れます。
その人が虚弱体質か普通の体質か、体力にある人かでも出される漢方が異なります。
疲れやすく、汗をかきやすい人には防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、寝汗をかき、虚弱体質の人には桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)、イライラや不安があり汗が出る人には柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)など、その人の体質や状況により適切な漢方が処方されます。

他にはボツリヌス毒素療法や手術がありますが、外用療法や抗コリン剤などの服用で効果が見られない場合に行われる治療です。

最後に

顔汗がひどいと、仕事ができる男性でも仕事も手につかなくなることがあります。
顔汗を抑えるためには、太い血管を冷やすことや半側発汗の現象を利用した屋翳や大包というツボを押すこと、適度な有酸素運動をすること、肉食や脂肪の多い食事、刺激物を避けることなどを生活の中で行い、フェノールスルホン酸亜鉛を使用している制汗剤を使うなどで改善されることがあります。
それでも改善されない顔汗がひどい症状の男性は、医療機関への受診をして顔汗がひどい症状を止める治療をしましょう。